電気用語解説

対地間電圧とは?端子間電圧とは違うの?

対地間電圧とは?端子間電圧とは違うの?

 

  • 計測器の取扱説明書などにかいてある対地間最大定格電圧ってなに?
  • 端子間最大定格電圧とはどう違うの?

今回はこう言った内容について詳しく解説していきます!

結論

対地間電圧とは地面をGNDとしたときの電圧
端子間電圧とは入力端子の片方をGNDとしたときのもう一方の電圧

 

1.対地間電圧とは

対地間電圧とはその名の通り、対地を基準とした電圧を意味します。以前、GNDに関する解説記事を書きましたが

私たちが普段使用している商用電源(コンセント)などは地面を基準電位として何Vかを表しています。
それと同様に、地面を0Vとしたときの電圧を対地間電圧と呼びます。

2.入力端子間電圧

入力端子間電圧とは入力端子の片方をGNDとしたときのもう一方の電圧のことを指します。
ではなぜ、対地間最大定格電圧と端子間電圧と区別しているのでしょうか?

それは、現場で使用している測定器は電池駆動であり、電気的に地面と接続されていないため同じ基準で電圧を測定することができません。
下の図のように、乾電池は地面に接続されていないため、対地間電圧は0Vです。しかし、電圧計の端子間電圧は1.5Vです。このように、基準電位(GND)が違うため、対地間最大定格電圧と端子間最大定格電圧をそれぞれ区別して考える必要があります。

 

 

もう少し具体的な例で考えてみましょう。
単相3線式の商用電源の場合では、E(アース)線は地面に接続されているため、地面と同電位になります。L(ライン)線の地面からの電圧は100Vです。しかし、N(ニュートラル)-L(ライン)間の電圧を電圧計で測定すると200Vになります。このように、同じ測定箇所(ライン)を測定しても電圧が異なることがあります。そのため、対地間最大定格電圧と端子間最大定格電圧を別々に定義しています。


3.まとめ

  • 対地間電圧は地面を基準としたときの電圧
  • 入力端子間電圧は入力端子の片方を基準としたときのもう一方の電圧

以上、閲覧ありがとうございました!